「ある日の帰り道、妻からの電話の向こうで」

family

仕事帰りの車の中、いつものように妻へ電話をかけた。「何か買って帰ろうか?」と聞いたその瞬間、電話の向こうが騒がしい。

よく耳をすますと、誰かがめちゃくちゃ泣いている。

「誰か泣いてる?」と聞くと、次女とのこと。

プールの持ち物を忘れた次女の号泣

事情を聞いてみると、今日(4日)は学校で「プールセットを持ってくるように」と先生から言われていた日だったらしい。

次女の学年は6日からプール授業が始まる。そのため、前もって準備物をそろえておく日が今日だった。

でも、次女からは何の話も聞いていなかったし、プリントも出してこなかった。

クラスでは他の子たちがきちんと持ってきている中、次女だけが手ぶら…。そのことで大号泣していたらしい。

父の“優しさ”と母の“本当の優しさ”

僕は、つい「今から買って帰ろうか?」と言ってしまった。泣いている次女を思うと、すぐにでもなんとかしてあげたかった。

でも、妻は「今日は買わなくていい」と冷静に言った。

理由はシンプルだった。

「お知らせプリントを渡し忘れたのは次女。今日はしっかり反省させて、明日一緒に買いに行く。6日には間に合うし、そうすれば次から気をつけるはず。」

…なるほど、と思った。

僕の「今すぐ買っていく」という提案は、たしかに見た目は“優しさ”かもしれない。でもそれは、娘の反省や気づきを奪ってしまう“逃げ道”でもある。

妻の判断は、次女の失敗をきちんと受け止めさせ、学びにつなげようとする“本当の優しさ”だった。

夫婦って、こういう時にありがたい

正直、自分の甘さを痛感した。

まだまだ「今どうにかする」が正解だと思っていたし、子どもが泣いていたら、すぐに楽にしてあげようとしてしまう。

でも妻は違う。子どもを信じているからこそ、あえて厳しくする。

ああ、やっぱり妻ってすごいな、としみじみ思った。

僕も何か妻に良い影響を与えられていると信じたいけど…正直何があるか思い浮かばない(笑)。

でも、きっと少しはあるはず。そう信じて、これからも一緒に子育てをしていこう。

翌朝、準備万端の笑顔で学校へ

そして翌日、妻と次女でプールセットを無事に買いそろえ、今日は準備バッチリ。

ニコニコ笑顔で学校へ向かう次女の後ろ姿に、「昨日の涙は無駄じゃなかったな」と思えた朝でした。

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